バスケ上手くなるためにトレーニングしているほとんどの人が、やっているトレーニングといえば
ウェイトトレーニング(筋力トレーニング)
だと思います。
もちろん筋トレは大事ですから、やった方がいいです。
ですが、それだけで上手くなれるほどバスケは甘くはありません。
例えば、カリーと同じくらいの筋力レベルの選手がいたとします。カリーと同じ動きをしてくださいと言われてもできないですよね。
3Pラインのあんなに遠いところから、同じ筋力レベルでも簡単には打てないと思いますし、カリーと同じようにドライブできないと思います。
つまりカリーと同じ筋力レベルになったところで、カリーにはなれないということです。
NBAにはカリーよりガタイは良いのに、カリーより下手な選手はたくさんいます。
つまり、上手くなるには筋トレだけでは不十分だということです。
では、上手くなるには筋トレの他にどのようなトレーニングを行ったら良いかというと
身体をイメージ通り動かせるようにすることです。
これが「身体操作能力」です。
一流のプレーヤーは筋力だけでなく、身体操作能力も超一流です。
カリーはバスケはご存知の通り異次元なレベルですが、
ゴルフの腕前もプロ並みです。

オフシーズンには、米下部ツアーにも参戦するほどの腕前です。
何が言いたいのかというと、カリーは高い次元で自分の身体をイメージ通り動かせる。要するに身体操作能力が非常に長けていると言えます。
だから競技が変わったとしても、高い次元でプレーできます。筋力があるからではありません。
ムキムキのボディビルダーが全てのスポーツが上手くできるかというと、そうではありませんよね。
ほとんどのプレーヤーが気づいていませんが、筋力がないから下手なのではなく
・一流のプレーヤーの優れた身体操作に気づけていない。
・一流プレーヤーの動作を正しくイメージできていない。
・イメージはできているけど、イメージ通り身体を動かせない。
といった理由から上手くなることができずにいます。
バスケで身体操作というと、古武術バスケがあります。
古武術と聞くと、何か日本特有のものであるように感じますが、古武術的な動きは海外のプレーヤーも普通に行っています。
カリー、ハーデン、レブロン、カイリー。優れたプレーヤーはみんな古武術的な動きをしています。
要するに、理にかなった優れた動作のことを日本では古武術の動きと呼んでいるだけのことです。
では実際にどのように身体操作能力をトレーニングしていけば良いかというと、
NBAプレーヤーの動画を見て、その動作を正確にゆっくりした動作で真似をすることでトレーニングできます。
例えばシュートであれば、参考にしたい選手のシュート動画をYouTubeで検索して、それを見ます。
漠然と見ても正確に真似をすることは難しいので、時にはスロー再生、もしくは一時停止をして細部にこだわって見ていきます。
次に、自分のシュート動作を撮影してみて比較していきます。
ボールのディップする位置はどう違うか?
ボールをリフトしていく軌跡はどう違うか?
膝の曲がるタイミングとボールをリフトするタイミングはどう違うか?
ボールのセットポイント、リリースの位置はどう違うか?
とにかく細部にこだわるようにして下さい。
もちろん骨格も違えば、筋力や可動域も違うでしょうから全く同じになるなんてことはありえません。ですが、良いシューターには共通している部分も多いので可能な限り真似をしてみて下さい。
真似をする時は、まずはボールを持たずにシャドーシューティングで行って下さい。
ボールがあるとどうしても、ボールに意識が集中してしまい自分の身体への意識が薄れてしまうからです。
動画で見た動作にできるだけ近い動作を ”ゆっくり” 行います。
この ”ゆっくり” がポイントです。速い動作だとどうしても正確さが欠けてしまい、元の自分の動きになってしまいます。
ゆっくりやることで動作を正確に修正していくことができるので、まずはゆっくりやっていきます。
ゆっくりやって動作が記憶されてきたところで、少しずつ動作のスピードを上げていき実際の動作に近づけていきます。
これを地道に繰り返してみて下さい。確実に徐々にではありますが変化していきます。
ゆっくりやるのなんて簡単だと思われると思いますが、意外と一定の速度でゆっくりと行うのは難しいです。
実際にシュートを打つ時は、反対に何も意識しないで下さい。
実際の動作では動作のスムーズさが求められます。意識しすぎると動作が途切れてしまい、スムーズな動作を行えません。
他のスキルでも同じように、一流プレーヤーの細かい部分まで正確に真似をしてみて下さい。
そして、最初はゆっくりとした正確な動作を意識してみて下さい。
最終的には動作が正確に行えることで、動作を速く行えるようになります。
雑な動きを何度繰り返したところで、改善されることは限られています。
今日は、身体操作について話しましたがポイントは
自分の身体に意識を向けながら、イメージした動作をゆっくりと正確に行えるようにすることです。
ぜひ日々の練習に活かしてみて下さい。